実家を爆破した少年弱音が、学校に住み着き自給自足の生活を送る青春ギャグ漫画。この設定は日直番長を思い出させる。 上から目線の下ネタ、リリカルなモノローグが独特で、達観と品性下劣の間に線を張って、その上を歩くような作風。
ただし、その笑いは作者の立ち位置や目線からくるものなのだろうけど、シニカルで熱量がなく、ある種完成されたものっていうイメージがあった。 なんというか、片山右京的ななにか。明日の弱音の場合、物語後半からストーリーに熱を帯びた面白さが生まれてくる。
その理由はあとがきに詳しいけど、おそらくこれは菩薩掌を破られた片山右京的ななにかだと思う。主人公を育てようとする作者の懸命さが伝わってくるし、それに伴ってストーリーもどんどん読者を引き込むものになっていく。
BL漫画